2025.07.29
浄土真宗豆知識
お盆の迎え方
7月のお盆も過ぎ、8月のお盆も近づいてきました。
お盆について気になることは何でしょうか。みなさんのお盆のイメージで多いのはどれでしょうか
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迎え火・送り火
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精霊馬(しょうりょううま)
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精霊流し・灯籠流し
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盆踊り
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供物・お供え物
浄土真宗では、先達たち(故人)がお盆の時期に私たちの世界に帰ってくるという宗旨では無いため、迎え火、送り火、精霊馬、精霊流し、灯篭流しは必要ないとされています。
しかし、地域やお家の伝統によっては、上記の事やそれ以外のことをされるかもしれません。
内敷を知っていますか?
浄土真宗では、彼岸やお盆、故人の命日、報恩講の時など、大きな法要のときには平常時と違ったお内仏(お仏壇)の飾り付けをしています。その一つが、内敷(うちしき)というものです。お内仏の引き出しなどに、お内仏の卓に掛ける生地が入っているとおもいます。
そもそも、浄土真宗では、お仏壇と言わず、お内仏(おないぶつ)と呼んでいます。これは、お仏壇と言うものと、お内仏とは違うという意味が込められています。お仏壇は、故人の位牌を飾り、供養をする場所と言う意味が強いものです。
しかし、お内仏は、故人に出遇う場所ではなく、故人の往かれた阿弥陀さんの世界にふれて、自分、いのちを問う場所として願われているものです。故人は阿弥陀さんにたすけられて往生をしているので、私たちが何かをしないと成仏できないというものではないのです。
ですから、お寺の本堂とご家庭のお内仏は本来同義なので、お寺の本堂と同じ飾り付けをするものとされています。お盆やお彼岸と時には、内敷をかけてお飾りしましょう。
圓林寺オリジナル?お供えのススメ!
また、圓林寺では伝統的にお供えとしてそうめん(乾麺)をお盆の時に飾っています。一般的には、スーパーや八百屋さんなどでも、夏野菜のキュウリやナスを馬や牛に見立てた精霊馬をセットで売っています。
また、夏の凉菓子などをお供えすることがあるかと思います。
先ほど書いたように、浄土真宗は先祖の迎えや送りのためのお飾りやお供え物を致しません。あくまで、仏様へのお供えを前提としています。そして、頂いたものや買ってきて食べるものでも、一度仏様にお供えしてからおさがりを頂くということをするのです。そうすることで、仏さまへのおまいりをすること、仏さまと向かい合うことを大切にするのです。(お参りの方にお配りしているお菓子は、仏さまにお供えした御下がりを頂戴しているのです)
もちろん、故人の好きだった食べ物や飲み物をお飾りすることは良いと思います。気兼ねなく行っていただいて結構かと思います。しかし、お供えする際に、この時期は暑さもあるので、お供えが傷んでしまったりするのも早いので気をつかいますね。
そこでオススメをしたいのがそうめんです。
そうめん(乾麺)はゆでなければすぐにはダメになりません。また、暑さで弱ってきた体でも食べやすいのも良いです。
お供えは私たちが仏さまに施すという思いの表れでもあり同時に、仏さまからの御下がりをいただくというのは、仏さまやご先祖さまから私たちへの「ありがとう。あなた方も元気をだしてくださいね」という思いやりのひとつかもしれません。
お身体を大切に乗り切りましょう。